2017年4月8日に千葉県の幕張メッセで行われたONE OK ROCK(ワンオクロック:通称ワンオク)のライブコンサート会場で約50人が熱中症のような症状で救急隊が出動するという事態が起こりました。
8日午後7時35分ごろ、千葉市美浜区の幕張メッセで開かれていたライブコンサート会場で、「客が負傷した」と119番があった。約50人が熱中症のような症状を訴え、消防の救急隊が出動した。うち女性客ら約20人が病院に搬送されたが、重症者はいないという。
千葉県によると、将棋倒しで客3人が負傷したとの通報があった。県警が関係者から事情を聴き、詳しい状況を調べている。
県警や関係者によると、会場ではこの日、男性4人組の人気ロックバンド「ONE OK ROCK」のコンサートが開かれ、約1万8000人が来場していた。コンサートは午後6時に開演し、同9時ごろまで行われたという。
客の40代女性は「ものすごい勢いで後ろから押された。空気が薄くて湿度も高く、意識がなくなりそうになったので退出した。序盤だったが救護室には30人ぐらいはいた」などと話した。長野県から来たといういずれも20代の会社員男女によると、バンドのメンバーが舞台上から「水分取っている?」と声を掛け、客を気遣っていたという。(2017/04/08-23:37)時事通信より引用
今大人気のロックバンドの屋内ライブ会場で、真夏でもない4月初旬に熱中症のような症状が起こったということで、なぜこのようなことが起こったのか?対策は?について調べてみました。
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屋内でも熱中症になるのはなぜ?
熱中症というと「夏の暑いときに外にいてなるもの」というイメージが強いですが、真夏や屋外でなくても熱中症の症状は起こることがあります。
環境省の熱中症予防サイトによると熱中症を引き起こす要件は
「環境」と「からだ」と「行動」
の3つがあるとされています。
そのうち今回のような屋内ライブでは、閉め切った通気の悪い空間の中に多くの人が集まることで室温や湿度が高くなりがちです。
また、トイレに行きたくなるからという理由で水分補給を控えてしまったり、ライブ中に盛り上がって急に激しい運動をするような状態や慣れない体勢になったり、など熱中症の起こりやすい状況が多くなります。
このような状況が重ねて起こることで真夏ではない屋内でも熱中症が引き起こされるのです。
熱中症の症状とは?
熱中症の症状には以下のようなものがあります。
・めまいや顔のほてり
・筋肉痛や筋肉のけいれん、手足がつる
・一時的な失神
・体のだるさや吐き気、頭痛
・汗をかきすぎる、まったくかかなくなる
・体温が異常に高い、皮膚の異常
・呼びかけに反応しない、反応がにぶい
・まっすぐ歩けない、ふらつく
・水分補給ができない
この中でも特にライブ中の熱中症の症状として出やすいのが、
・めまいや顔のほてり
・吐き気
・頭痛
・汗をかかなくなる
・体温の異常な上昇
などです。
こういった症状が出てきたら熱中症が疑われます。
屋内ライブでの熱中症対策は?
屋内ライブでの熱中症を予防するための対策は以下の通りです。
・服装を工夫する
今回のようなロックバンドのスタンディングライブであれば、Tシャツに短パンやパンツ、スニーカーといった身軽な服装で参加している人が多いと思います。
熱中症対策としてもこうした身軽な服装はとても有効です。
できれば避けたい服装としては、伸縮性のないジーンズなどはやめておきたいところです。
通気性もあまり良くはなく、密着状態などでは血流が妨げられてしまう可能性があるため、通気性の良い締め付け感があまりないボトムスを選ぶと良いでしょう。
また、普段あまり汗をかかないという人でもタオルは必須です。
湿気の多い室内では水分が蒸発しにくく、体からの熱の放散がされにくくなります。
こまめに皮膚表面をふくことで、熱を放散させやすくなりますし、暑い時でもタオルであれば扇いで風を感じることもできます。
・こまめに水分補給をする
熱中症対策の基本はこれにつきます。
大規模なスタンディングライブなどでは開演までの待ち時間も長くなりがちですが、のどがかわいていなくてもこまめに水分をとることが大事です。
普段水分補給はお茶という人も多いかと思いますが、お茶は利尿作用がありますのでトイレの心配があるライブにはあまり向きません。
水分補給としては水(ミネラルウォーター)やスポーツドリンクを用意しましょう。
特にスポーツドリンクは熱中症の際に失われている塩分やミネラルが補給できますのでおすすめです。
暑い日であれば凍らせておくのもいいですね。
・無理に前方へ行かない、疲れたら後ろで休む
屋内ライブの熱中症対策で一番重要なのはこれです。
前方の良いブロックだった!
整理番号がよかった!
誰でも好きなアーティストは近くで観たいですよね。
でも無理をして途中で倒れてしまったら元も子もありません。
自分が辛い思いをするだけでなく、最悪公演中止などでほかの人やアーティストにも迷惑がかかることも…
自分の体調とよく相談して、無理のないようにライブを楽しみましょう。
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熱中症の症状がでてしまったら…
しっかり対策をして行っても熱中症にかかってしまうことはあります。
そんな時は無理せずすぐにその場から移動し、係の人に状況を伝えましょう。
それも難しい場合は近くの人に頼んで係の人を呼んでもらいましょう。
熱中症は重症化することも珍しくはなく、早めの対応が必要です。
まとめ
これからの季節、気温や湿度が上がるとともに楽しいイベントが増えてくる時期でもあります。
しっかり楽しむためにも熱中症の症状を知っておき、できる対策はしておきたいですね。
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